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60歳こそマンションを買うべき? メリットや物件選びのコツ、住宅ローン

「60代でマンションを買うなんて遅すぎ?」「60歳で住み替えはできるだろうか..」とお悩みの方も多いのでは?しかし価値観が熟成された60代こそ、マンション購入にぴったりの年齢。今回は60代の中古マンション購入について、住宅ローンの考え方や、住まい選びのポイントを解説します。

(作成日2022/5/15 更新日2023/5/23)

60代のマンション購入は、決して遅すぎない!

国土交通省の「平成30年度 住宅市場動向調査」によると、住宅の二次取得(2回目以上の購入)のうち、中古マンションを購入したうちの31%が50代、41.3%が60代以上でした。子供が独立し、家族構成が確定した、資金が貯まった、などでライフプランを見通しやすい60代こそマンションを買うのによい年代だという見方も。人生100年時代、老後を踏まえて住み替え(買い替え)をする方も珍しくなくなってきました。

終の住処として中古マンションを購入した場合、大半の方はフラットな床や玄関の手すりなど、バリアフリーを含めたリノベーションを行っています。もし中古マンションも視野に入れているなら、併せて老後の暮らしを見据えたリノベーションを計画しましょう。

60代がマンションを購入するメリットは?

60代のマンション購入には、以下のようなメリットがあります。

1.階段がない、防犯性が高い。老後も安心な環境

それまで戸建てに住んでいた方が、60代になったことを機にマンションに住み替えるケースは珍しくありません。マンションは戸建てに比べて侵入ルートが少ないため、防犯面で優位です。近年はエントランスのオートロックは、ほとんどのマンションで標準的な機能となっており、安心して暮らすことができます。

また年齢とともに戸建ての階段の昇り降りを負担に感じるようになり、ワンフロアで生活が完結するマンションに住み替える人もいます。また、マンションでは共用部のメンテンナスや掃除は管理人や清掃業者が行ってくれるため、自分たちで行う必要がありません。

2.コンパクトに効率よく暮らせる

60代になると、子どもの独立などで家族構成が変化することが多いもの。広すぎる家からコンパクトなマンションに住み替えることで、掃除やメンテンナンスがしやすくなりますし、光熱費を軽減することも可能です。持ち物を見直して、不要な物を処分するきっかけにもなります。

3.徒歩圏内にスーパーも病院も

子育ての時期は、郊外の戸建てやファミリー向け物件を購入するケースが多いです。家族が多いため、どうしても広さを優先しますよね。また毎日の暮らしに車が欠かせないエリアもありますが、将来的には運転をやめることになる可能性も考えておきたいもの。最寄り駅や商業施設、病院などに徒歩で行けるエリアに住み替えれば、毎日を安心・便利に暮らすことができます。

4.「終の住処」の安心感

それまで賃貸住宅に暮らしていた方が、60歳を機にマンションを購入するケースです。近ごろ、年齢を理由とした賃貸住宅の入居拒否が問題になっていることもあり、「希望する物件を今後も借りられるのだろうか…」と考えている方も多いのではないでしょうか。マンションを購入することで、終の棲家という安心感を得ることができます。

60代で中古マンションを買うデメリット

60代の中古マンションにはメリットもあれば、デメリットもあります。購入前に知っておきましょう。

1.ある程度の自己資金が必要

60代でももちろん住宅ローンの借り入れは可能です。しかしリタイア後は給与収入が見込めず、住宅ローンの審査が通りにくくなります。こちらについては後ほど詳しくご説明しますが、定年後や定年前の中古マンション購入は、ある程度の自己資金が必要です。

2.気軽に住み替えができなくなる

これまで賃貸で気軽に引っ越していた方は、マンションの購入後にトラブルがあり、簡単に住み替えができずに後悔するケースもあります。騒音や近隣トラブルなどがないかどうかを、購入前にしっかりと調べましょう。〈CRAFT ONE〉では、「老後はどのような暮らしがしたいか」をしっかりとヒアリングし、終の住処にふさわしい物件をご紹介します。

60代の中古マンション選びのポイント

1.都市部or郊外

価値観や希望する暮らし方により「利便性の高い都市部」あるいは「自然豊かな郊外」どちらかを選ぶことになります。どこからが郊外かというはっきりとした定義はありませんが、シニア時代を見据えた物件選びでは勤務先や子どもの通学先に縛られにくくなるため、エリアの選択肢は広げやすくなるでしょう。

同じ予算でも、郊外なら専有面積の広い物件を購入することができます。もともと都市部に住んでいた人が郊外を選ぶ場合は、ショッピングモールや医療センターのあるエリアの近辺がおすすめです。

2.新築マンションor中古マンション

つぎに、新築マンションにするか中古マンションにするかです。新築マンションは、「すべてが新しい」という気持ちの良さがありますが、売出し物件に限りがあるというデメリットがあります。

中古マンションは広いエリアに点在しているため専有面積・価格・築年数など豊富な選択肢のなかから物件を選びやすく、築年数に従い購入しやすい価格となっています。室内はフルリフォームで新築同様に一新することができ、こだわりの間取りやバリアフリー化を実現することも可能です。

3.福祉や介護の充実

60代のマンション購入では、老後に備えて介護施設や生活支援サービスの利用しやすさは特に重視したいポイントです。施設が近隣にあるかどうかだけでなく、自治体が福祉に力を入れているかどうかも確認しましょう。そのほか、定期的な通院のほか急な病気や怪我に備えて、病院へのアクセスしやすさも大切です。

4.家族の住まいとの距離

ほかの家で暮らす家族との距離も、マンション選びのポイントになります。プライバシーを尊重しつつ、お互いの暮らしをサポートしやすい、適度な距離感を保てるとよいですね。近年は子ども夫婦と同居せずに、できるだけ近くに住む「近居」スタイルが注目を集めているそうです。子世帯は親世帯に子ども(孫)を預かってもらうことができ、親世帯に何かあればすぐに駆けつけられる、というメリットがあります。

5.資産性

今はまだ考えられないかもしれませんが、将来は施設への入所やお子さまへの同居などで、売却することがあるかもしれません。その際に、スムーズに売却できるような資産価値の物件を買っておいた方がよいでしょう。

駅からの距離が近い、人気の住宅街、都心の人気エリアなどは、築年数が古くなっても売却や賃貸に出しやすくなります。将来お子さまや親族へ相続することになっても、やはり売却や賃貸に出しやすい方が、相続人の負担になりにくいはずです。

〈事例〉60代でマンションに住み替えたYさんのケース

デザインリフォーム・リノベーションのCRAFT#17026

長らく戸建てにお住まいだったYさんご夫婦。お子さまの独立をきっかけに、利便性の高いマンションへの住み替えを考えました。〈CRAFT ONE〉がご紹介したのは、ルーフバルコニーのある眺めのよいマンション。駅からフラットなアプローチで、ほどよくにぎわう商店街を通って帰路につきます。

購入したマンションは「暮らしをもっとコンパクトに」をテーマにリノベーション。持ち物の量に合わせて収納を設け、リビングを兼ねたゲストルームなどスペースを有効活用しました。

前にお住まいだった戸建てよりも狭くなったものの、それを感じられないくらい伸びやかにゆったりと過ごされているそうです。

*物件の詳細はこちらから

CRAFTリノベーションデザイン事例#17026

60代で住宅ローンを組む際のリスクと注意点

住宅を購入する人の年齢は、40歳前後がもっとも多くなっています。では、60代で住宅ローンを組むことは可能なのでしょうか?

〈リスク1〉借り入れ金額が低めになることがある

結論から言うと、一般的な住宅ローンの申込可能年齢は20〜65歳となっているため、60歳で住宅ローンを組むことも可能です。

ローン審査で重要視される項目は「借入時年齢」「完済時年齢」「健康状態」「担保評価」となっており、これらに続くのが「年収」や「勤続年数」です。一方、あまり重視されない項目は「家族構成(独身かどうか)」「性別」となっています。年齢が重視されるのは、高齢でローンを組むと返済期間が短かめになるためです。

また企業によっては50代後半から、収入が減少することも少なくありません。さらに住宅ローンの返済中に定年を迎える場合は、年金生活でも住宅ローンを返済できるかどうかをしっかり試算しておきましょう。

つまり、60代で住宅ローンを申し込むことはできますが、借りられる金額が低めになるリスクがあるということになります。対策として、頭金を多めに用意しておく、既存の住まいを売却して購入資金に充てる、中古マンション+リノベーションでコストを抑える、といった方法を考えておくとよいでしょう。

〈リスク2〉団信に加入できないことがある

一般的に住宅ローンの契約は、団信(団体生命保険)への加入が条件となっています。団信は、万が一債務者がローン返済中に死亡したり重度障害を負ったりしたとき、ローン残債が一括返済される生命保険です。団信に申し込む際に健康状態を申告するのですが、60歳になると既往症や入院歴のある人は多くなってくることもあり、健康上の理由で加入を断られるケースがあります。

団信に加入できないときに検討したいものが「ワイド団信」です。通常の団信に金利を0.3%ほど上乗せした保険で、加入条件が緩めになっています。保障内容は通常の団信と同様のため安心です。ただし、ワイド団信を取り扱っていない金融機関もあります。

フラット35は団信なしで加入することが可能です。ただ、団信なしで債務者が死亡した場合、残された家族(住まいを相続した人)がローンを引き継ぐことになることを留意しておきましょう。相続人は相続放棄を選択することもできますが、その場合ほかの財産(預貯金など)もすべて相続できなくなるため注意が必要です。

退職金や貯金で一括購入するべき?

住宅ローンを利用せずに、退職金や預金によるマンション一括購入を検討している人もいるかもしれません。老後は生活費のほか、病気や怪我によるまとまった出費にも備えておきたいですから、手持ちの資金にはある程度の余裕を確保しておきましょう。無理に一括購入するよりも、頭金を多めに支払い返済期間を短くするのがおすすめです。もちろん、一括購入してもなお充分に残る預金や収入があるのなら、問題ありません。

そのほか、一括購入では住宅ローン控除が利用できなくなるというデメリットもあります。

60歳から利用できるリ・バース60とは

リバースモーゲージは、自宅を担保として融資を受けられる金融商品です。毎月の返済は利息のみとなり、債務者および配偶者が死亡したあとに家を売却することで一括返済されます。金融機関の所在地にもよりますが、おもに首都圏や京阪神エリアの不動産が対象です。

所有している自宅だけでなく、これから購入する住宅にも利用することができます。住宅金融支援機構と提携する民間金融機関による「リ・バース60」は、満60歳以上の人を対象とした、リバースモーゲージを利用した住宅ローンです。

ノンリコース型とリコース型

リ・バース60の契約タイプには、<ノンリコース型>と<リコース型>の2種類があります。

リコース型は自宅の売却価格がローン残債を下回り、債務が残ってしまった場合に、相続人が残債を返済する必要があります。一方、ノンリコース型であれば返済不要です。ノンリコース型は金利が高く設定されることがありますが、リ・バース60の契約者のほとんどが、相続人に負担をかける可能性のないノンリコース型を選択しているそうです。

〈まとめ〉60代のマンション購入はおすすめ

歳を重ねると、それまでとは家族構成や住まいに求めるものが変わってきます。安全で暮らしやすい老後を見据えて、60代でマンションを購入する方は少なくありません。

60代で住宅ローンを契約することも可能ですが、借りられるかどうかよりも無理なく返済できることが大切。老後の生活費を確保したうえで、余裕のある資金計画を立てましょう。

いずれにしてもリタイア後の長い暮らしをより豊かで快適なものにするため、60代でのマンション購入はおすすめです。

〈CRAFT ONE〉では、中古マンション探しからリノベーションまで、資金計画も含めたご提案をいたします。60代の住み替えをお考えなら、ぜひご相談ください。

60歳こそマンションを買うべき? メリットや物件選びのコツ、住宅ローン

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