

マンションを購入する際に悩むのが、新築マンションと中古マンションのどちらを購入するか。「エントランスもぜんぶ新しいほうがいい!」という方は新築マンションがおすすめですが、「立地と資産価値にこだわりたい」方は中古がおすすめなケースも。価格やメリット・デメリットを比較し、どちらがご自身にあっているかをじっくり考えてみましょう。
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新築マンションと中古マンションの価格を比較
まず確認しておきたいのが、新築マンションと中古マンションの価格の違いについて。
不動産経済研究所が公表しているデータによると、首都圏の新築マンションの平均販売価格は「6,536万円」、㎡単価は「97.4万円」となっています。
出典:不動産経済研究所「首都圏のマンション市場動向」
一方、中古マンションの販売価格は築年数によって大きく異なります。
首都圏にある中古マンションの築年数ごとの販売価格については、以下のとおりです。
築年数 | 販売価格 | ㎡単価 |
~築5年 | 6,902万円 | 107.1万円 |
~築10年 | 5,935万円 | 95.8万円 |
~築15年 | 5,783万円 | 86.8万円 |
~築20年 | 5,048万円 | 77.8万円 |
~築25年 | 4,461万円 | 71.1万円 |
~築30年 | 2,612万円 | 55.7万円 |
築30年~ | 2,832万円 | 57.1万円 |
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2020年1~3月】」
こちらはそれぞれ別の機関が公表しているデータのため、若干統合性の取れていない部分もありますが、首都圏のマンションは、築10年以内の中古マンションであれば新築マンションとそれほど変わらない価格で売り出されていることがわかります。
ただし最近の新築マンションは仕様や広さを抑えている傾向にあるため、単純に価格だけで比較することはできません。新築マンションよりも築10年のマンションの方がグレードが高い、ということは珍しくありません。
新築マンションと中古マンションの供給戸数を比較
新築マンションと中古マンションの販売価格とあわせてチェックしておきたいのが、新築マンションと中古マンションの供給戸数について。
供給戸数を確認すれば、新築マンションと中古マンションのどちらが売れているのか、どちらの方が人気で、需要があるのかがわかります。
首都圏での新築マンションと中古マンションの供給戸数は以下のとおりです。
新築マンション | 中古マンション | |
供給戸数 | 29,032戸 | 35,825戸 |
出典:不動産経済研究所「首都圏のマンション市場動向」
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年度)」
上記は2020年度のデータですが、2020年度は新築マンションより中古マンションの方が8,000戸以上も多く売れていることがわかります。
実は戸数規模での需要はかなり前から逆転していて、2015年までは中古マンションよりも新築マンションの方が売れていましたが、2016年以降は中古マンションの方が売れている状況が続いています。
そのため、今は新築マンションよりも中古マンションの方が需要が高く、売れている状態と言えるわけです。
新築マンションを購入するメリット・デメリット
中古マンションではなく新築マンションを購入するメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・新しい部屋に住める ・設備が新しい ・ローンを組みやすい | ・値段が高い ・資産価値が大きく下がりやすい ・選択肢が少ない ・完成した部屋を確認できない |
新築マンションの最大のメリットは、やはりなんと言っても住宅や導入されている設備の真新しさです。
誰も住んでいない部屋に住めるのは新築ならでは。
また、新しい住宅ということもあって最新の設備が導入されている可能性が高いですし、資産価値が高いため、より良い条件の住宅ローンを組みやすいなどのメリットもあります。
一方、デメリットとしては、広告費が上乗せされた価格や、購入直後に資産価値が大きく下がってしまう点があげられます。
また、中古マンションよりも圧倒的に供給数が少ないため、希望のエリアで希望通りの物件を見つけにくい点もデメリットとしてあげられるでしょう。
中古マンションを購入するメリット・デメリット
新築マンションではなく中古マンションを購入するメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
手頃な価格で買いやすい 希望のエリアで物件が見つかりやすい 資産価値が急激に下がらない | ・建物に古さを感じる ・設備も古い ・修繕積立金が高くなるケースがある |
中古マンションの最大の魅力は、やはり価格の手頃さ・選択肢の多さです。
築10年以内の中古マンションを購入する場合は新築マンションの価格とそれほど差がありませんが、築10年以上になり、築年数が古くなれば古くなるほど価格差は大きくなります。
また、あえて築年数の古い物件を格安で購入し、リノベーションでより理想の部屋に近づけられるのも中古マンションならではのメリットです。

一方、やはり以前に誰かが住んでいた真新しい住宅ではない点は中古マンションならではのデメリットとしてあげられますし、建物の劣化が多少進んでしまっている点も中古マンションのデメリットの一つとしてあげられます。
「新築マンションの購入」をおすすめする人・「中古マンションの購入+リノベーション」をおすすめする人
メリットやデメリットをふまえた上で中古マンションよりも新築マンションの購入をおすすめする人としては、以下のような人があげられます。
- 共用部を含め、新しさにこだわる
- 最新の設備が導入されている住宅に住みたい
逆に新築マンションよりも中古マンションの購入+リノベーションをおすすめする人としては、以下の条件に当てはまる人があげられるでしょう。
- エリアを重視する
- 購入時の資産価値をキープしたい
- 間取りとデザインにこだわりたい
- 好きな設備(キッチンやバスタブ)を入れたい
新築マンションは販売エリアが限られてしまうため、「どうしてもこの街の新築マンションを買いたい」という場合、販売されるまでひたすら待つしかありません。仮に販売されたとしても、倍率が高い人気物件だと買えない可能性もあるでしょう。広範囲を候補としており、引越しまでの時間に余裕がある方におすすめできるタイプの物件だと言えます。
一方、逆にこだわりが強く「リノベーションを実施してでも、この街で理想のマンションに住みたい…!」という方は、中古マンションを選ぶべきだと言えるでしょう。
まとめ
新築マンションと中古マンションのどちらを購入するべきかで迷っている方向けに、それぞれのマンションのメリット・デメリットに触れながらマンションの選び方について紹介してきました。
新築マンションと中古マンションのどちらを購入するべきか決めかねている方は、今回紹介したメリットやデメリット、また、それぞれのマンションをおすすめする人の内容を参考にしながら選ぶと決めやすいかと思います。
中古マンションにはリノベーションという選択肢もありますので、ぜひリノベーションの実施も検討してみてください。
物件の購入からリノベーションまですべて任せることができる、ワンストップリノベーションの〈CRAFT ONE〉なら、より理想の住宅の購入を実現しやすくなっていますので、ぜひ一度ご相談ください。
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