近年、高層マンションや超高層マンションなど、さまざまなタイプのマンションが登場してきていますが、それらのマンションの中でも「最強」と言われているのが、低層マンションです。今回は、低層マンションが最強と言われる理由や、どういった方におすすめなのかについて解説していきます。
目 次
3〜5階建てのマンションは「低層マンション」に該当
明確な定義があるわけではありませんが、一般的に3〜5階建てのマンションが低層マンションと呼ばれています。建物の高さや種類の制限が厳しい第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域に建てられる傾向があり、結果的に環境のよい住宅街に位置するケースが多いです。まわりに高い建物がなく、日当たりがよいなど優れた住環境のマンションが多いのが特徴です。
この特徴から、低層マンションは「最強」と言われることも多く、マンションの購入を検討している方にとって非常に魅力的な物件となっています。
低層マンションと高層マンションは「環境」に違いあり
物件によっても異なるため一概に言い切れるわけではないものの、低層マンションと高層マンションには以下のような違いがあります。
低層マンション | 高層マンション | |
戸数 | 少ない | 多い |
共用施設・サービスの充実度 | 控えめ | 充実している |
資産価値 | 変化しづらい | やや変化しやすい |
住環境 | 住宅地で静か | 駅近で利便性が高い |
コミュニティ形成 | しやすい | しづらい |
低層マンションは階数が少ないため、高層マンションと比べると住戸数は少なめです。また、高層マンションに比べると、共用施設やサービスの充実度は控えめな傾向。
低層マンションが建っている第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域は、建物を建設する際の制限が厳しく、周辺環境が変化しづらいので、資産価値が変化しづらく安定しやすいという特徴もあります。
低層マンションには静かという特徴があり、その点が魅力ではあるものの、駅前から離れた場所に建設されていることも多く、利便性を求めるなら高級マンションがおすすめです。
コミュニティ形成のしやすさはどれだけ積極的に他の住民と関わるかによっても異なってきますが、戸数が少ない分、低層マンションの方が他の住民と顔見知りになったりコミュニティを形成しやすいという側面もあります。
なぜ最強?低層マンションの魅力とならではのメリット
低層マンションの魅力的なポイントと低層マンションならではのメリットとしては、
- 閑静な住宅街にある物件が多い
- 価格が変動しづらい
- 戸数が少ないため住民同士のコミュニケーションがとりやすい
などがあげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
閑静な住宅街にある物件が多い
低層マンションは、第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域と呼ばれる地域に建設される傾向があります。これらの地域は駅から少し離れた場所にあり、住居を建設するための地域でもあるため、閑静な住宅街であることがほとんどです。
建物を建てる際の制限も厳しく、
- 学校
- 診療所
- 小規模な店舗や事務所
など、建設できる建物の種類も限られていて、周辺に大きな店舗や商業施設が建てられるようなこともないので、静かに暮らしたい方にとっては非常に魅力的です。
価格が変動しづらい
第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域は。建物を建てる際の条件や種類に対する制限が厳しいため、後から大きな建物が建ってマンションの日当たりが悪くなったり、店舗や商業施設がどんどん建設されて騒がしくなってしまうようなことがありません。
そのため、住宅の価格が変動しづらく、資産価値が安定しやすいというメリットもあります。
戸数が少なく住民同士のコミュニケーションがとりやすい
低層マンションは、高層マンションに比べると戸数が少ないため、住民同士が顔見知りになりやすく、コミュニケーションを密に取りやすいメリットもあります。管理組合などで新たな決定事項がある際も、スムーズです。
後悔しないために知っておきたい低層マンションのデメリット
「最強」と言われるほど魅力的な点が多い低層マンションですが、デメリットがないわけではありません。低層マンションの主なデメリットとしては、以下の5点があげられます。
- タワーマンションのような景観は望めない
- 共用施設やサービスレベルが控えめ
- リフォームやリノベーションをする際の制限が多い
- 駅から遠い物件が多い
- 世帯数が少ないため、管理費や修繕積立金が高くなりがち
物件による違いもあるためこれらがすべての低層マンションに当てはまるわけではありませんが、低層マンションにはこのような傾向があるため注意が必要です。
それぞれ詳しく解説していきます。
タワーマンションのような景観は望めない
低層マンションが建設される地域は住居専用地域であり、建物の高さに対して10〜12mという制限があるため、眺望の良さは期待できません。
隣家とは距離がとられていることが多く、周辺に大きな建物が建つこともないので景観が悪いというわけではありませんが、眺望の良さを求めることはできないので、その点はよく理解しておく必要があります。
共用施設やサービスレベルが控えめ
マンションにもよりますが、低層マンションは高層マンションと比べると共用施設やサービスが控えめです。
広いエントランスやラウンジが設けられている物件もありますが、階数に余裕があるわけではないので、最低限の共用施設のみというマンションも多く、共用施設の充実度やサービスレベルは高級マンションに比べると多少見劣りしてしまいます。
リフォームやリノベーションをする際の制限が多い
柱と梁で建物を構成する「ラーメン構造」の高層マンションに対し、低層マンションには、床・天井・壁で建物を構成する「壁式構造」が用いられる傾向にあります。壁式構造は、壁で建物を支えるため、間仕切り壁を撤去できないなどリフォームやリノベーションの制限が多くなってしまいがちです。
壁式構造のマンションの場合は、「部屋と部屋をつなげたい」「間取りを大きく変更したい」などというリノベーションをできない可能性があります。そのあたりはリノベーション 会社に相談しましょう。
駅から遠い物件が多い
低層マンションが建てられる第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域は、駅前ではなく、駅から徒歩10〜15分ほど離れた場所にあるケースがほとんどです。
距離に換算すると800m〜1,200mほどなので歩けない距離というわけでもありませんし、駅から離れているからこそ静かに生活できるという側面もあるものの、駅近物件のような利便性を求める方にとってはデメリットかもしれません。
世帯数が少ないため、管理費や修繕積立金が高くなりがち
マンションを購入すると、毎月、管理費や修繕積立金などの支払いが発生します。高層マンションに比べて世帯数の少ない低層マンションは、限られた世帯で管理費や修繕管理費を負担しなければならないため、どうしても一世帯あたりの負担額が高くなりやすい傾向にあります。
低層マンションはどんな人におすすめ?
メリット・デメリットをふまえた上で低層マンションがおすすめな方は、
- 静かな環境で生活したい
- 資産価値のあるマンションを保有したい
などがあげられます。
低層マンションは、静かな環境で子育てしたい方や、老後を静かな環境で過ごしたいと考えている方に特におすすめの物件だと言えるでしょう。
一方、
- 景観を楽しみたい
- 駅チカや市街地など便利な場所に住みたい
- 共用施設やサービスが充実しているマンションで生活したい
これらの条件に該当する方は、低層マンションではなく、高層マンションの方が適していると言えます。
〈まとめ〉低層マンションは閑静な住宅街で生活したい人におすすめ
低層マンションは、「静かな環境で暮らしたい」という明確な理想がある方には、強くおすすめします。
実際に物件をリサーチする中でなかなか理想的な低層マンションを見つけることができないときは、新築にこだわらず、中古マンションの購入も視野に物件を探してみるとよいでしょう。中古マンションであれば、物件の購入費を抑えつつ、リノベーションによって理想の住まいを手に入れることができます。
ご紹介してきたとおり、低層マンションは構造上リノベーション時の制約が生じやすい傾向があるので、物件選びが非常に重要になります。低層マンションの購入+リノベーションは、物件選びからリノベーションまでトータルで任せられる〈CRAFT ONE〉にご相談ください。「理想の間取りにできるか」を考えながら、一緒に物件を探しましょう。
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