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中古マンションの耐用年数は何年? 「イコール寿命」ではない?

中古マンションの購入を検討している方の中には、「耐用年数」を気にしている人も多いのではないでしょうか。しかし「耐用年数」と実際の「寿命」は違います。

この記事では、中古マンションの耐用年数の概要について解説します。また、マンションの寿命に影響を与える要素や、耐用年数を迎えたマンションの扱い方についても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。

 

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中古マンションの耐用年数とは

マンションの耐用年数とは、税金を計算する際に用いられる指標のこと。あくまでも法律上の年数であるため、耐用年数をすぎたからといって、そのマンションは住めないわけではありません。

耐用年数は、建物の構造によって具体的な年数が定められていますが、マンションの場合は40年前後と考えておいてください。中古マンションの場合は築年数が経過しているため、購入時点で残りの耐用年数が少なくなっていることも知っておきましょう。

耐用年数=マンションの寿命は間違い

先ほども触れているように、「耐用年数」はマンションの「寿命」ではありません。

実際にマンションに住める年数は、管理状況や耐震構造などが影響しており、物件によって異なります。現にヴィンテージマンションなど、リノベーションを行うことで50年以上変わらず住み続けているケースもたくさんあります。

中古マンションの寿命に影響を与える要素

中古マンションの寿命に影響を与える要素について解説します。

マンションの管理や修繕の状況

マンションの管理・修繕状況は寿命にも影響します。購入するときは、管理や修繕がきちんとできているかどうかチェックすることが重要です。

例えば、鉄筋コンクリート造のマンションであっても、「管理が適切にできてない」「定期的な修繕を行っていない」となるとあっという間に劣化が進んでしまいます。

管理が適切に行われていない中古マンションも珍しくなく、このようなマンションは、ちゃんとした修繕計画がありません。修繕積立金も集められていないケースが多くなっています。特に、1960~70年代にかけて建てられたマンションは、「修繕計画が立てられていないものが多い」と言われています。

耐震基準

マンションの耐震基準も寿命に影響を与える要素の1つです。

耐震基準には1981年6月1日以前に施行された建物に対して適用されている「旧耐震基準」とそれ以降の「新耐震基準」があります。

旧耐震基準のマンションは、震度5程度の地震で倒れない基準となっているため、大規模な地震が多い昨今では十分な耐震性を備えているとはいえません。

マンションの構造

マンション自体に問題がなくても、構造に問題があるため寿命が短くなるケースもあります。

例えば、古いマンションの場合排水管がコンクリートの中に埋められている、もしくは下の部屋の天井裏を通っているケースが少なくありません。

排水管がコンクリートの中に埋められていると、故障したとしてもそもそも取り替え工事ができません。また、下の部屋の天井裏を通っている場合、下の部屋の天井を剥がすことで取り替えはできますが、現実的ではないでしょう。排水管の取り替えができないと、マンションの寿命自体も縮んでしまいます。

耐用年数を迎えた中古マンションの取り扱い

耐用年数を迎えたからといって住み続けられないわけではありませんが、このタイミングをきっかけに今後のマンションの取り扱いを考える人もいるでしょう。

この場合、主な選択肢としては、「マンションの建て替え」「売却」「そのまま住み続ける」の3つが考えられます。

耐用年数を迎えたマンションは、居住者の負担で建て替えを行うことができます。しかし、建て替えとなると高額な費用がかかり、居住者単位で1,000万円以上が必要となる可能性も。建て替えをする場合は一定数以上の居住者の賛成が必要となるため、ハードルは高いでしょう。

建て替えの代わりの現実的な選択肢となるのが、容積率を利用した建て替えです。これは、建て替えの際にマンションの個数を増やし、増やした分を販売することで建て替え費用をカバーしようとする方法です。

建て替えができない場合は、売却して別の家に引っ越すことも選択肢となるでしょう。売却の際は「マンション敷地売却制度」を利用することもできます。これは、多数決により、マンション所有者の5分の4以上の賛同を得られれば、マンション自体をデベロッパーに売却できる制度です。売却後は、区分所有関係は解消されます。

ただし、制度が適用されるのは旧耐震基準で建てられたマンションで、なおかつ耐震診断で耐震性の不足が認定されているマンションのみとなります。

建て替え、売却以外の選択肢としては、「特に何もせずにそのまま住み続ける」というものです。住人の中には、高齢を迎えてそのマンションを終の住処としているケースもあります。このような人の場合、修繕費用の徴収も難しいため、建て替えも、売却もせずそのまま住み続けこととなります。

耐久性を確認する方法

中古マンションを購入する場合、耐久性を気にしている人も多いのではないでしょうか。ここでは耐久性を確認する具体的な方法を3つ紹介します。

耐震等級を確認する

マンションの耐久性は、2000年に制定された「住宅性能表示制度」を活用することで確認できます。

同制度では、建物がどのくらい長持ちするのか3つの等級を用いて示しており、専門知識を持たない人でもわかりやすくなっている点が特徴です。

・等級1:新耐震基準を備えた建物。最低限の基準は満たしている建物

・等級2:震度6~7の地震が発生しても補修することで住み続けられる建物

・等級3:震度6~7の地震が発生しても軽い補修ですみ続けられる建物

等級2の建物は50~60年程度、等級3の建物は75~90年程度は住み続けられると言われています。これから中古マンションを購入する方は、等級をチェックしてみてください。

修繕履歴や修繕計画を確認する

マンションの修繕履歴や修繕計画から耐久性を把握することもできます。

マンションを長年にわたって維持するためには、定期的な修繕が必要不可欠です。つまり、修繕計画がちゃんと立てられていて、修繕も定期的に実施されているマンションであれば、耐朽性に関しても問題ない、と考えられるということです。

一般的なマンションは、修繕計画を立てており、定期的に修繕を行っています。この修繕履歴や修繕計画は管理会社が管理しているケースが多いため、中古マンションの購入を検討している方は、仲介会社に履歴や計画を確認できないか問い合わせてみましょう。

耐震診断を活用する

旧耐震基準で建てられた中古マンションの購入を検討している場合、耐震診断の結果を確認しておくこともできます。マンションの耐震診断は管理組合が企業に発注します。仲介会社を通じて、耐震診断の結果を確認できないか聞いてみましょう。

古くなったマンションでもリノベーションすれば快適に住める

「古くなったマンションは耐震性や耐久性が不安」という方もいるかもしれませんが、リノベーションすることで安心・安全な状態生活することができます。法的な耐用年数はあくまで参考程度に期しておきましょう。

築30年のマンションをリノベーションした事例

以下のマンションは、築30年のマンションです。元々は天井が低く圧迫感がありましたが、リノベーションによって天井をあげることで開放感のある部屋になりました。こちらのマンションのように、最上階であれば天井を高くすることも可能です。

また、浴室の位置を変えたことで、入浴中に夜景を楽しめるようになったこともリノベーションによる大きな変化です。

https://www.craftdesign.co.jp/menu/used_mansion/works/417/

築47年のマンションをリノベーションした事例

例えば、以下のマンションは、築47年の物件ですが、リノベーションによって落ち着いた雰囲気の空間に生まれ変わっています。

また、こちらの物件は、築年数が古いこともあり、水圧が弱くなっていましたが、こちらもリノベーションによって改善されています

https://www.craftdesign.co.jp/menu/mansion/works/19134/

このように、中古マンションであっても、リノベーションによって耐久性や耐震性は改善可能です。購入を検討している方は、選択肢の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、中古マンションの耐用年数の概要からマンションの寿命に影響を与える要素、耐久性を確認する方法などについて解説しました。

耐用年数はあくまでも税金の計算を行う際に用いられる指標であり、実際のマンションの寿命ではありません。中古マンションであってもリノベーションすることで快適に暮らすことができます。

〈CRAFT ONE〉では、ときには他社の不動産会社と連携をとり、たくさんの選択肢の中からご希望に合った中古マンションをご紹介しています。「リノベーションしたらどう変わるか?」をイメージしながら購入判断できることも大きなメリットです。これから物件を探す方は、ぜひご相談ください。

中古マンションの耐用年数は何年? 「イコール寿命」ではない?

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